中学受験はお金がかかる。と思っていませんか?
自分も初めはそう思っていました。私立中学の費用は公立の費用と比べ物になりませんし、中学受験対策の塾も高い。そう思っていたので我が子には普通に公立中学校に行ってもらおうと、思っていました。
ただ調べて見たら、自分の住んでいるエリアの神奈川県を含む、首都圏の進学率は圧倒的に私立>公立なんですよね。
それを知り、「お金がないから公立に行ってもらおう。」という考えは、ひょっとしたら「子供の才能を潰すことになる。」のではないかと思いました。
最近、ニュースでも貧困の連鎖という言葉を耳にします。貧乏の家の子は塾に行けずに大学に進学しないで就職し、お金持ちの子は家庭教師や大手の塾に通い、偏差値の高い大学に入学、卒業後は大手企業に就職します。そして収入の差が世代に渡って継続、または広がっていきます。
我が家は決して裕福な家庭ではないので、普通に大手塾や家庭教師を雇うことは出来ません。それでも子供の為に少しでも役に立てることはないかと考え、色々調べました。すると、意外にもお金をかけないで中学受験、受験対策する方法がいくつかありました。
今回はその方法を皆さんに教えたいと思います。
私立と公立の差
私立と公立の大学合学実績の比較
まずは私立と公立で、どのくらい進学先に差があるのかを調べてみました。
本当に私立>公立なのか?もし、公立>私立なら、わざわざ高いお金を払って中学受験をする必要がありません。ちなみに今回は、自分の住んでいる神奈川県のデータを用いて説明させて頂きます。
神奈川の私立のトップは神奈川御三家の一つ、聖光学院。公立のトップは横浜翠嵐(すいらん)です。比較は2017年の東京大学進学人数(率)で調べてみました。
聖光学院 卒業生/224 東京大学進学(現役)/55 東京大学進学率/24.6%
横浜翠嵐 卒業生/354 東京大学進学(現役)/21 東京大学進学率/5.9%
現役での東京大学進学者は約2.5倍で聖光学院が多く、進学率で見ると4倍近くの差があります。聖光学院の4人に1人、対する翠嵐は17人に1人が東大に入学しています。こうして見ると結構の差がありますね。
ちなみに、聖光学院以外の神奈川御三家の二校。浅野は26人、栄光学園は38人の現役東大合格者を出していて横浜翠嵐を超えています。
圧倒的に私立の方が実績は上ですが、これは神奈川だけではなく、東京、千葉、埼玉など首都圏すべてで共通する話しになります。
私立と公立の費用の差
進学率は私立>公立でした。次に、私立中学校と公立中学校の費用の差を見てみます。
私立中学校に3年間通った総額 約400万円。
公立中学校に3年間通った総額 約145万円。
実に、3年間で255万円の差があります。
公立中学校は授業料が無料ですから、当たり前と言っては当たり前なんですが、貧困家庭にはとても払えない額の差ですね。
そして公立中学校に通っても意外とお金はかかるんですね。
中学受験対策の塾にかかる費用
私立中学に入学してからの学費が高いのは分かりました。
しかしかかる費用はそれだけではありません。中学受験をするほとんどのお子様達は中学受験対策の塾に入塾しています。中学受験前にも費用の差があるのです。
大手塾の費用は小4で約60万円。小5で約80万円。小6で約100万円と合計240万もかかります。小学校低学年から入塾すれば、もちろんそれ以上の額が必要になりますし、個別塾や家庭教師を雇えばもっと費用がかかります。
現代では中学受験を考えてないご家庭でも、公文やチャレンジなどをやっている場合もあるので塾との正確な差額は分かりませんが、それでもバカには出来ない金額です。
中学入学後の差が255万円だったので、塾代の240万円と合計すると、約500万円の費用が余分にかかってしまうのです。
これでは裕福な家庭はともかく、貧困家庭、中流階級の家庭でさえ、負担が大きく、はなから中学受験を選択枝に入れない家庭が多いのも納得です。
お金をかけない中学受験の方法
受験する中学の選定①特待生制度のある私立を狙う
私立中学校の中には特待生制度を設けている学校があります。
神奈川の場合、御三家も条件付きで特待生の制度があり、授業料が半額になったり、お金を給付してもらえたりします。
学校によっては優秀な生徒を募る為に入学金も授業料も免除になる中学校もあります、子供の偏差値よりやや下回る学校に行くことになってしまいますが、エリアの公立の学校よりも偏差値が高いようでした、十分通う価値はあります。
受験する中学の選定②公立の中高一貫校を狙う
私立の中高一貫校が費用の面で高すぎて子供を通わせられない場合、公立の中高一貫高を狙う選択枝もあります。
神奈川県の場合、県立の相模原中等教育学校や、平塚中等教育学校があります。
メリットは費用は公立を変わりませんが、公立の学校より質の高い授業が受けられます。中学3年生の時に高校受験がないので大学受験に専念できます。
デメリットは偏差値以上の人気があり合格率が低いです。この傾向は年々上がっています。また試験も独特でグループ面接があるので勉強だけ出来ても不合格になる可能性があります。
中学受験対策の塾は臨海セミナーの特待生を狙う
神奈川には臨海セミナーという中学入試対策の塾があり、優秀な生徒を募る為、特待生制度を実施しています。
他にも特待生制度を実施している塾はありますが、なぜ臨海セミナーかというと特待生になる基準が明確化されていること、特待生になる基準が易しいことの2点です。
日能研も同様にスカラシップ制度というものがあるのですが、基準が明確化されていません。日能研は独自に全国テストを実施しているのですが、独特な問題が多く、記述式に関しては得点の付け方がオリジナルなので問題に対する答えを正確に書いても、+αが必要になってくるので狙った通りの点が取れない可能性が高いです。
一方、臨海セミナーは四谷大塚グループの塾で特待生を決めるテストも四谷大塚が主催する全国テストでの点数で決定されます。テストは至って普通のテストなので、狙ったとおりの点が見込めます。
特待制度はA特待とB特待に分かれており、A特待は授業料が全額免除になります。
小学校2年生、3年生は全国テストで偏差値60以上でA特待になります。
全国テストで偏差値60以上取ると、このようなハガキが送られてきて、塾の授業を無料で受けられるようになります。
偏差値60以上となると上位15.8%です。
中学受験の間近になると、皆さん本腰をいれ勉強してるでしょうから、偏差値60を取るのは難しいのかもしれませんが、小学校2年生ならまだ受験対策をしていない子供がほとんどなので、テスト前に親が少し勉強を教えてあげれば簡単に取れる数字です。
小学校2年生の時にA特待になり、周りの皆が始める前に入塾してしまい、後はスタートダッシュのアドバンテージを活かし、A特待を維持するようにしましょう。
まとめ
中学受験をする子のほとんどが入塾しています。裕福な家庭であれば、実績のあるサピックスや、無料の体験入学を何校かし、その子にあった塾を選んであげるのが良いと思いますが、お金に余裕のない家庭は臨海セミナーの特待生制度が狙いめ。
受験する中学校は公立の中高一貫校か、特待生制度の狙える学校を選択。
以上で、お金をかけない中学受験の説明は終わりです。
コメントを書く