こんにちは、ギフテッドコム管理人のもりたしんやです。
クローズアップ現代でギフテッドがテーマに扱われました、私はその放送自体あることを知りませんでした。
私がそれを知ったのは某掲示板からです。たまたま見ていた掲示板に〝ギフテッド〟のワードがあり、「ギフテッドが取りざたされるなんて珍しいな。」と思い、目を通し、クローズアップ現代の件を知ったわけです。その時の某掲示板の内容も目を通したのですが、ギフテッド=高IQと捉え、ハイスペックと勘違いしているような書き込みを多く目にしました。
確かにギフテッドの目安にIQ130以上というのがありますが、IQ130以上=ギフテッドではありません。
ギフテッドの定義である、同年代の子より突出した才能を持つ。というのは、確かに曖昧で不明瞭です。一方、IQ130という線引きは非常に明瞭で分かり易い基準です。どうしても後者の方が目に行きがちなのは自然のことなのかもしれまん。ただギフテッドを高IQの面だけで見ると、ギフテッドの本質的な部分は何も見えてこないよう思います。
今回はギフテッドと高IQの関係について纏めてみました。
IQ130以上=ギフテッドではありません
一時期はIQ130以上をギフテッドと定義していたこともあったのですが、現代ではIQ130以上あれば無条件にギフテッドとみなされるわけではなくなりました。
わざわざ定義が変えられたということは、IQ130以上でもギフテッドではない人がいる、IQ130以下でもギフテッドの人がいるということがはっきり分かったからでしょう。
先天性と誤ったギフテッド教育
実はギフテッドの定義は非常に曖昧です。国によっても、時代によっても、定義がぶれています。現代の解釈では、ギフテッド=先天的に同年代の人より突出した才能を持つ人、が一般的です。
この突出した才能というのが非常に分かりづらく、IQという知識面だけでなく、絵の才能、スポーツの才能を持つ子もギフテッドとされます。(知識以外の才能の場合はタレンテッドと区別して呼ぶ場合もあります。)
クローズアップ現代では棋士の加藤一二三先生が出演されていました。突出した才能という面では、将棋界では羽生先生、藤井君の名が浮かびますが、二人もギフテッド(タレンテッド)なのでしょうか?
同年代の人より、突出した才能を持つという面で言えばギフテッドに当てはまりますが、そうなってくると各業界で活躍する野球選手、サッカー選手などありとあらゆるトップの成功を得た人物は全員がギフテッドということになってしまいます。
次に先天性という面も考えてみましょう。
先天性というのは、生まれつきという意味です。
一般的にギフテッドの才能は先天的なモノとされています。その為、神から与えられらギフト(才能)を持つもの=ギフテッドと呼ばれています。
羽生さんや藤井君の偉業は結果だけ見れば素晴らしいですが、それが先天的な結果なのか、本人の努力の後天的な結果なのかは誰にも分かりません。それはIQに関しても言えます。IQというのは先天的な能力を測るものだけでなく、後天的に育まれた能力も含まれます。
最近、日本では早期教育を行う機関がギフテッド教育と称することがありますが、先天的な面に着目すれば早期教育=ギフテッド教育というのは間違っています。早期教育の結果、IQ130を超えることはあるでしょうが、ギフテッドでない子がギフテッドになるのでなく、英才教育の結果、高IQに育ったということです。
ギフテッド=ハイスペックではない
IQ100とIQ130の数字だけ見ると、IQ130の方がハイスペックに見えます。某掲示板でもこのように誤解される方が大勢いました。
確かに前節で述べた英才教育の結果、ギフテッドでない子がIQ130を身に着けた場合はその数式は当てはまるかもしれませんが、ギフテッドに関しては、その数式は当てはまらないと思っています。
異能
クローズアップ現代ではソフトバンクグループの孫正義さんが異能という言葉を使っていました。
番組を直接見たわけではないのでギフテッドの事を異能と称したのか私は分かりませんが、ギフテッドの才能は異能という表現が適格だと思います。
ギフテッドのIQ130というのは、単純にハイスペックというのでなく、異能の数値の結果だと考えます。
宇宙人
クローズアップ現代ではギフテッドの子が、「君は宇宙人だから理解出来ない」と先生に理解されなかったエピソードを紹介していましたが、それも異能という言葉を使えば納得出来ます。
ギフテッドのIQ130というのがハイスペックと同義語なら、大人である先生が、その子の言っている意味が分からないことはないでしょう。せいぜい「大人びた子だな。」と思われるくらいでしょう。
ギフテッドが異能と考えれば、先生が理解出来ないのも頷けます。
ギフテッドが生きづらい理由
番組でギフテッドの人を対象にアンケートを取り、90%以上が生きづらさを感じたことがあるという結果が出ていました。
ギフテッド=高IQ=ハイスペックと考えるならば、この90%以上の数字は理解出来ないと思います。某掲示板でも、このような論調が多く目につきました。確かにIQが周りと比べ、異常に高ければ、浮きこぼれになりやすい環境でしょうが、私も90%以上と数字になると思えません。
これもギフテッド=ハイスペックでなく異能と捉えれば90%以上と数字もすんなり理解出来ます。
最後に
ギフテッドの子について、先生が「君は宇宙人だから理解出来ない」と言われた件、私もギフテッドの息子を育ているので先生の言いたいことは分かります。
テレビを見ていると、なにも変哲もない普通の場面に爆笑したり、私が理解出来ない意味不明な発言も時折しています。
ただギフテッドの子を育てる時、接する時、考える時に逆の立場も考えないといけません。
ギフテッドは宇宙人だから「理解出来ない」と周りが考えるということは、ギフテッドの子から見ると、宇宙人だらけの世界に住んでいると言えるのでしょう。
そう考えれば90%以上のギフテッドが生きづらさを感じているというアンケート結果はギフテッドのリアルな声だと痛いほど分かります。
ギフテッドの子を持つ親としては、そのリアルな声を忘れないようにしなければと改めて思わされる番組でした。
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