自閉症も、アスペルガー症候群も、テレビのドラマや映画の題材になって世間にも随分知られてきました。
きっと皆さんも耳にしたことはあると思います。
でも、あなたは自閉症とアスペルガー症候群の違いを説明できますか?
、、、、実は自閉症とアスペルガー症候群に明確な区別はありません。
今回は意外と誤解が多い 自閉症とアスペルガー症候群=自閉症スペクトラムの三つの症状、特徴、どいういった対応が必要かなどを交え、分かりやすく説明します。
自閉症とアスペルガー症候群に明確な区別はありません。
自閉症には、知的障害のある自閉症、知的障害のない高機能自閉症、自閉症特有の症状が出ない自閉症障害などに分類されます。
一方、アスペルガー症候群は、高機能自閉症と同じ特徴がありながら、ことばの遅れもなく知的障害がないものを言います。
実は高機能自閉症とアスペルガー症候群の境目はありません。明確な区別をつくるのでなく、上記の自閉の症状を「自閉スペクトラム」と纏めて総称します。
ちなみに「自閉」と言うと、自分の殻の閉じこもるイメージがあるかもしれませんが、自閉=自分目線と考えた方がイメージがつきやすいかもしれません。
自閉症スペトクラムの「三つ組の障害」とは?
自閉症には三つの特徴があります。
○社会性の障害・・・俗に言う「空気が読めない」です。お葬式で笑い話をしたり、怒っている人にふざけて冗談を言ったりします。人に言われなくても なんとなく分かりそうなマナーについても 理解出来ずにマイペースの行動を取ったりします。
○コミュニケーションの障害・・・人との会話が上手に出来ません。冗談を本気で聞いてしまったり、ジェスチャーなども意味を汲み取ったりすることは苦手です。また相手が興味なさそうにしていても、一方的に自分の好きな話しを長時間に渡って語るなど、します。
○想像の障害・・・周りには分からないこだわりがあり、型を破るのを嫌います。日々、ルーチンを好み、計画の変更や、いつも通りのことが出来ないと混乱することもあります。自分の興味があることは集中して実行できるが、興味のないことはまるで関心を示さなかったりします。
以上の3点の特徴が自閉症の「三つ組の障害」と言われています。
全てが、対人に関係してくることなので、知能指数(IQ)が高くても、人付き合いが苦手になります。その結果、孤独してしまったり、苛められたりして二次障害に繋がることもあります。
アスペルガーとギフテッドの違い
アスペルガーとギフテッドに共通する特徴は多いのですが、二つは違うものです。
アスペルガーは発達障害の一種なので、全員が発達障害を持っていることになります。
ギフテッドにはアスペルガーを併せ持つ2Eという発達障害を持っているタイプと、発達障害の持っていないタイプが居て、後者はアスペルガーとは別に分類されます。
両者とも、コミュニケーションが苦手で結果としてクラスで孤立してしまう、時もありますが、孤立してしまう原因が違います。
アスペルガーの子は空気が読めなかったりコミュニケーションが苦手で孤立することが多い一方、ギフテッドの子はコミュニケーション能力は高いにも関わらず、同年代の周りと比べIQが高く会話がかみ合わなかったり、完璧主義なので周りからの支持を受けいられずに孤立します。(ギフテッドの子は大人とはコミュニケーションが上手に取れます。)
しかしながら、ギフテッドの子は典型的な発達障害がないにしても、自身の精神年齢と身体年齢のギャップ、周りとのIQのギャップなど、発達障害と同じように生きていく上での困難さがあるのも事実で両者とも療育が必要になってくることは変わりません。
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