実に東大生の3人に1人が公文式を習っていたそうです。
子供の学習に熱心なご家庭なら一度は公文式を検討したのではないでしょうか?あるいは通わせているのではないでしょうか。
未就学~低学年までは公文式に通わせ、小学校3年生の2月から中学受験対策の大手塾に切り替える、というのが今の中学受験の王道ルートになっています。公文ブランドは健在です。
先に言っておきますと、我が子は現在も国語と英語は公文式に通っています。ただ算数は、とある理由で途中で辞めさせました。
今回は公文の算数で疑問に思ったこと、デメリット、なぜ我が子を退会させたのか、などを記事にしたいと思います。
ちなみにうちの子は公文式&家庭学習で算数、国語とも偏差値70代後半を取っていますので、公文式の算数が絶対、ダメと言うわけではございません。
公文式算数の特徴、メリット
公文式の最大の特徴、授業がない。
基本的に先生は子供達のやったプリントを採点するだけです。答えが間違えていても、先生が教えたりすることはありません。
公文の教室に入ると、低学年、高学年の子が入り混じり、机に座って必死になってプリントを解いています。先生の授業もなく、子供たちも無駄口を叩くこともなく、ひたすら鉛筆を走らせる音が聞こえます。
ほどよい緊張感な空気に包まれています。
先取り学習
授業がないことの見返りとして、子供の学力に合わせた学習が出来るという特徴(先取り学習)も大きな特徴の一つです。勉強の出来る子はどんどん先に進んで、3学年先や4学年先をやるようになります。
クラスが上がることに表彰状を貰え、全国の公文に通っている生徒の中で何番目かが分かるようになっており、勉強をする励みになります。
公文式算数のデメリット
ケアレスミスがなおらない
公文式の算数はひたすら計算問題だけをやらすのですが、早さを重用視します。
早さを重視するために、繰り上がりを書きません。プリントの枚数によって、制限時間が決められていますが、非常にタイトに設定されています。
うちの息子の場合、制限時間内に終わらすと10問中、1問か2問はケアレスミスがありました。公文式てきにはケアレスミスがなくなるまで反復し、満点を取れるようになってから次のステップに進むという形を取って対処していますが、根本的なケアレスミスの対策になっていません。
プリントを時間内に終わらし、運よくケアレスミスがなかった時だけ次に進み、次のステップでもケアレスミスを繰り返す。我が子の場合、このような形で進んでいきました。
中学受験を考えると、確かに問題を早くことは大切です。
ただし、うちの息子の場合で考えると、どうしても正確さより早さを求めてしまうようになり、ケアレスミスがなくなることはありませんでした。
図形問題や文章問題がない
公文式は計算問題に特化していて、図形問題や文章問題がありません。
そのことから、公文式の批判する中に‘公文式は応用力が低下する’という発言がありますが、実際はそうではなく【公文式だけでは応用力が身に付かない】が指摘としては正解です。計算式をたくさん、解いたからと言って応用力が低下することはありません。
図形問題や文章問題がない理由を公文式では‘最短の道で自学自習で高校数学が出来るようにあえて省いている’と説明しています。イメージで言いますと、木の幹は公文式で伸ばすので、葉や実は自分達で育てて下さい。と、いった感じでしょうか。確かに幹が伸びないことには横に伸ばすことも出来ません。
したがって、公文式に通わせたからと言って、算数の勉強がそれだけで十分だと言う事にはなりません。中学受験を考えてるようなら、公文に通わせつつ家庭学習で図形問題や文章問題の指導をするか、他の塾に通わせる必要が出てきます。
そういった意味で、冒頭で申し上げた、未就学~低学年までは公文式に通わせ、小学校3年生の2月から中学受験対策の大手塾に切り替える、というのが今の中学受験の王道ルートになっていると思われます。
しかし、実際は小学校低学年から図形問題や応用問題を多めに解かした方が良いです。中学受験が近くなれば近くなるほど、実践的な問題を解くことに時間を追われるからです。
勉強が嫌いになる恐れがある
公文式の算数はひたすら計算問題だけを解かすので面白みがありません。また、やればやる程、先に進む形なので、常に壁にぶち当たっている状態になり、子供がすらすら解けるレベルの問題は出てきません。
図書館で公文式をやっていた親子がいたのですが、子供が嫌がっているのにお父さんが無理矢理、説得させてやらしていたのを見たことがあります。それを見て、どこの家庭も似たようなものだと思いました。我が子も公文式の宿題をするのを毎回、嫌がっていました。
先生が教員免許を持っていない
公文式の先生というのは、教員の資格を持っているわけでなく、申し込めば一般の方でもなれます。主婦の方がやられてる場合も多いです。(うちの子が通っている公文の先生は親身に話を聞いて下さり、教育熱心でとても素晴らしい先生です♪)
前節で述べたように、公文式の算数の場合、家庭学習での図形問題の取り組みが必須となってきて、子供に図形問題を教えなければなりません。
計算問題は公文式で、図形問題は自分が先生役となって家庭学習で、と分けて勉強するくらいなら、いっそのこと計算問題も家庭学習で教えるのも、一つの選択枝です。もちろん公文式と家庭学習を組み合わせる方法でも良いです。
一方、公文式の国語に関しては、偏りがなく、漢字、語彙、読解力と全てを網羅しており、我が子の場合、公文式の国語とパパ塾(家庭学習)で偏差値70台後半を取れています。
時間、お金、負担がかかる
息子の場合、公文式で算数、国語、英語の3教科を習っていた時期があります。また療育も受けているので家に帰ってくるのが7時過ぎになる曜日もあり、夜、寝る時間が9時半に設定すると、2時間30分の間で公文の3教科と宿題と夕飯とお風呂をしなければならず、かなりタイトなスケジュールでした。
公文をやる前に面倒臭い、嫌だーとゴネル時間も数十分あり、やり始めても時間内に終わらず、採点するとケアレスミスがあるので時間をかけて修正する、などをしていると、公文の算数だけで1時間かかるような状態でした。結局は就寝時間を削ってまで公文式をやっていました。
それを見て公文式を3教科やるのは無理だな、と思い、どれか一つを辞めさせようと考えたのですが、上記の色々の要素から算数を辞めさせることに即決しました。
公文式の算数⇒家庭学習に切り替えて意識していること
公文式の算数を辞めさせて、パパ塾(家庭学習)に切り替えました。パパ塾で意識的に行っていることは公文式のデメリットと反対のことをやるようにしています。
ケアレスミス対策
うちの子の場合、公文式のやり方だと どうしてもケアレスミスを繰り返してしまうので、パパ塾(家庭学習)でケアレスミス対策を重点的にやっています。
具体的な方法は以下のことをやらしています。
- 時間をかけてやらす。
- 繰り上がりはしっかり書く。
- 丁寧な字で書く。
パパ塾の冒頭に3~5問くらい、3桁の足し算、掛け算などをたっぷり時間をかけて やらしています。ケアレスミスがあった場合は、その原因を子供と一緒になって検討し、「繰り上がりを忘れてる。」「数字の2と3を間違えてる」など、原因を明らかにした後で、再度、解かしています。
この方法で徐々にケアレスミスは減っています。
図形問題を多めにやらす
中学受験の問題を見ると分かるのですが、図形問題がかなりのウエイトを占めています。
今の入試の傾向を踏まえると図形問題は低学年から多めにやっていた方が良いです。もともとのセンスも関係あるかもしれませんが、数をこなせばパターンを覚え、徐々に図形問題も解けるようになっていきます。
算数を好きになるように仕向ける
うちの子の場合は、公文式の算数(計算問題)を「面倒臭い。つまらない。」と、嫌々やっていました。一方、図形問題やパズル問題は「楽しい。面白い。」と解きます。
中学受験直前では、そんなこと言っていられないと思いますが、低学年のうちは楽しいと思えるような勉強方法を取り入れた方が良いです。
パパ塾では、なるべく子供が楽しめるようなパズル系や、図形問題の問題集を多めにやらしています。
もちろん計算問題もやらないわけにはいかないので、計算問題をやる時は、隣で電卓を持って座り、子供が一問、解くたびに、「〇〇ちゃん、全問正解なるか、運命の正解発表です。ジャジャーン!」などと言いながらゲーム感覚で電卓を見せるなどして、なんとか面白いと思ってくれるよう工夫しながらやっています。
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時間、お金、負担の調整をする
パパ塾では市販のテキストを使って算数の勉強を教えてるのですが、ある程度、時間、お金、負担の調整が出来ます。
公文式の場合、決められた宿題の量があるので、次の公文の日までにやらなければならないノルマがあるのですが、家庭学習では親の裁量でそれが決められます。忙しい日が続いた時は、勉強の時間を半分に減らす、やらない。などの選択枝が可能です。
お金に関しても、問題集を1冊買えば、数ヶ月は持つので、公文式の月謝よりはリーズナブルになります。
まとめ
1、公文式の算数は繰り上がりを書かない
2、計算問題のみしかなく、図形問題、文章問題はほとんどない。
3、ノルマ制で子供が嫌々やることになり、算数を嫌いになる可能性がある
今回の記事は、我が家の話しでしたが、お子さんの中には図形問題が嫌いで計算問題が好きな、うちの子と逆の子もいると思います。公文式の計算方法でケアレスミスなく完璧に解けるという子もいると思います。
今回の記事の内容と、お子さんのタイプを見比べてみて、当てはまること、当てはまらないことあると思いますが、今回の記事を参考にして頂き、お子様が公文式に合っているのか、合っていないのかの材料になってもらえれば幸いです。
今回はやや批判的な内容な記事になっていますが、現在もうちの子を国語と英語を通わせてるように良いところや、メリットもたくさんあります。興味のある方はそちらの記事も読んで見て下さい。
ご覧頂きありがとうございます。
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